スペイン語中期留学

片岡 幸那

社会学部 3年生(参加時)

参加プログラム
スペイン語中期留学
国名
スペイン
派遣先名
アリカンテ大学
参加年度
2022年度

imagesimages

留学の背景

大学に入学してから漠然と留学をしたいという思いがありましたが、新型コロナウイルスによって思うように動けませんでした。2年生の秋学期の終わりごろに留学に行ける兆しが見え、最後のチャンスかもしれないと思い金銭面も考慮し留学を決めました。第二外国語科目としてスペイン語を習ってからスペイン文化に興味を持ったので、スペイン語レベルは決して高くはありません。しかし英語よりも前向きに学べると思ったこと、英語よりも未熟な言語で過ごす生活のほうに刺激が多そうだと思ったこと、スペイン語をもっと自分のものにしたいと思ったことからスペイン留学を決意しました。

1日のスケジュール

大学:9時から13時までで文法の授業が3時間、会話の授業が1時間です。スペインのご飯の時間は日本と違い13時頃以降からお昼を食べます。夜ご飯は20時以降からです。授業の合間や休憩時間に軽食を食べていました。平日の午後や土日は大学が主催するアクティビティに参加し、スペイン人だけでなく各国の留学生と交流をしていました。課題に取り組んだり、友達と海や買い物に行ったりなど自由に過ごす時間が多いです。アクティビティで旅行に行くこともできます。春学期は5月から8月までの4カ月間で、月に1度、月末に進級試験がありそれぞれ文法と会話があります。7月にSIELEというスペイン語の運用能力を測る認定試験を受験しました。

印象的な出来事

ウクライナ人生徒がいたことが印象的でした。情勢的にスペインに避難してきて2~3カ月経過している人たちと共にスペイン語を学びました。生きるためにスペイン語を学ぶ姿勢や置かれている状況を目の当たりにし、留学としてスペイン語を学びに来ている自身の状況と比べると形容しがたい気持ちになりました。話題で困らせることがあったかもしれないのですが、ウクライナ人と話した経験はとても貴重で、互いに拙いスペイン語で会話をするからこそ、心を通わせ合おうとするものを感じました。

留学で得た経験

スペイン人の懐の広さや寛容なスペイン文化を実感しました。授業内外で質問に対して親身になって応えてくれます。留学前は疑問があってもなかなか聞くことができなかったのですが、アリカンテ大学では遠慮なく積極的に質問することができました。自分なりに考えた末に解決しないことや疑問点を人に聞く経験は、就活でも生きていて何かを質問することに抵抗を感じなくなっています。また新型コロナウイルスに罹患した時には、隣にお住まいだったおばあちゃんが気にかけてくれました。コロナ特有なアジア人差別を気にしていたので、メッセージカードでのやり取りや回復してからも学校のことを気にかけてもらい、心が温まることが多かったです。出会ってきたスペインに住む人たちの寛容さに心を打たれました。

アドバイス

出発に向けてスペイン語力を高めておくとスタートを切りやすいと思います。私は大学で初めてスペイン語を習い始めたので、春休み中にアリカンテ大学のオンラインスペイン語講座や、メキシコのオンライン留学、NHKラジオのスペイン語講座に取り組み、スペイン語に慣れる努力をしていました。渡航して1週間後に新型コロナウイルスに罹患し、奪われた時間に焦りを感じることもありましたが、春休み中にスペイン語に触れていたことで授業内容は頭にすっと入ってきました。高校などでもともとスペイン語を学び慣れている人も、私のように大学からスペイン語を始めた人も、スペインに興味があるならぜひ行ってみてください。学ぶ意志さえあれば誰にとっても意味のある留学になると思います。