アジアで初めて、世界ではアメリカ、スペインの大学に続いて3番目に国連ボランティア計画(UNV)と関西学院大学が協力協定(覚書)を締結し、2004年から開発途上国への国連学生ボランティアの派遣を実施してきました。国連学生ボランティアは、2013年にUNVのプログラム改編により、国連ユースボランティアに名称・体制が変更されました(2022年3月現在、国内8大学で運営・実施されています)。2013年4月、関西学院大学とUNVは、関西学院大学内に「国連ユースボランティア」派遣日本訓練センターを設置しました。UNVが運営する国連ユースボランティアプログラムへの派遣に伴う訓練センター設置は、世界で初めての取り組みです。
「国連ユースボランティア」派遣日本訓練センターは、国連ユースボランティアの世界で唯一のトレーニング拠点として運営されています。当訓練センターでは、派遣に備えるための事前研修のほか、派遣に必要な情報提供等の関連業務を行っています。事前研修では、国連に関する基礎知識、安全・疾病などに関する知識を身につけます。事前研修の受講を経て、国連ユースボランティアとして、途上国の開発支援ボランティア活動に派遣します。
2021年10月のCOS改訂で、本プログラムでの派遣はUNVの区分では大学生ボランティア(University Volunteer)へ変更となりました
各研修の講師には、以下の国際協力関係諸機関から専門家を招聘して実施しています。
外務省、国際協力機構(JICA)、国立国際医療研究センター、国連ボランティア計画(UNV)、赤十字国際委員会(ICRC)など
関西学院大学は、1889年の創立以降、今日までの長きにわたってスクールモットー "Mastery for Service"(奉仕のための練達)を体現する世界市民を育成してきました。その活動の一環として、アジアの大学として初めて国連ボランティア計画(UNV)と協定を締結し、2004年からこれまでに187名の学生ボランティアを世界各国に派遣してきました(2013年以降の国連ユースボランティア派遣者数を含む)
2013年、「国連学生ボランティア」は新たなスキーム「国連ユースボランティア」へと移行しました。これに伴い、本学は「『国連ユースボランティア』派遣日本訓練センター」を新たに設置しました。このような国連ユースボランティアのための訓練センターが大学に設置されるのは世界で初めての取り組みであり、関西学院大学は連携している国内の大学(連携校)の学生を含め、大学生を国連ユースボランティアとして派遣するための日本国内における訓練の拠点となっています。
当派遣訓練センターでは、これまでに培った経験を活かし、日本から一人でも多くの学生ボランティアが世界に派遣され、派遣先の国の人々に奉仕することにより、国連ユースボランティア活動が、今後一層発展するよう支援してまいります。
関西学院大学 国連ユースボランティア派遣日本訓練センター長 神余隆博